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こどもの心を守ろう!!ブログ
こどもを責めないでください。 そのことをきちんと教わっていないのですから。 親を責めないでください。 誰よりも苦しんでいるのですから。 教育、子育てを応援するブログ。

プロフィール

千葉孝司

Author:千葉孝司
ピンクシャツデーとかち実行委員会
発起人代表
十勝ライフスキル教育研究会代表
著書
教師力ハンドブックシリーズ「不登校指導入門」明治図書2014
「いじめは絶対ゆるさない 現場での対応から予防まで」学事出版 2013
「先生と親に贈る いじめ・不登校解決のメッセージ」学事出版2007
共著
教師力シリーズ「THE説得~生徒指導編」「THE説得~学級指導編」明治図書2015
メディア出演 TBSニュース23 等



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必要なこと

ある都道府県では
来春の高校生の就職希望者は、9260人
それに対して企業が求める求人数は、2448人。
つまり100人就職したい人がいたら、26人だけ就職できるということ。
とりあえずフリーターという道を選択する者も多くいる。
しかし、とりあえずのつもりが、「ずっとフリーター」になってしまう現実もある。

企業が採用したい人物に求める能力は、あるデータによると
1位 コミュニケーション能力
2位 行動力・実行力
3位 チャレンジ精神

こども時代に身につけるべきことは、たくさんある。
もちろん個人差もあるが、それを先送りすることが、
後の苦労につながる。

キャリア教育、ライフスキル教育は待ったなしである。


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ピンはどこにある?

フランスの哲学者アランの「幸福論」は次のエピソードから始まる。

幼い子供が泣いてどうにもなだめられないと、乳母はよくその子の性質や好き嫌いについて、すこぶる妙をえたことを考える。
遺伝までひっぱり出して、お父さんのときからもうその素質があるなどと言う。こんな思いつきの心理学をつづけているうちに、乳母はピンを見つけたりする。ピンがすべての本当の原因だったというわけだ。
(「名馬ブファケロス」より

産着についている安全ピンが、原因でむずかる赤ん坊。
先入観があると、本当の原因が見つけられない。

こどもの不適切な行動。
そのピンは、「注目を得たい」「関心をひきたい」という心にあることが多い。
不適切な行動に、大人が派手に対応すると、
その行為は、こどもにとって大成功であり、続けていくことになる。

ピンはどこにある?
つねに考えていたいものだ。



けんかを仕掛けるこども

「闘う子どもは、実際には、勇気はありません。自分より弱いものとだけ闘うからです。まわりが強ければ、戦闘的になるかわりに、不機嫌になったり、落ち込みます」 A・アドラー

けんかを仕掛けるこどもは、相手が○○だからと理由をつける。
実際は、そんな理由は後付けにしかすぎない。
むしゃくしゃした気持ちを、人を叩くことではらしたい。
そんな目的のために行動している。
だから勝てそうな相手を選んで、けんかを仕掛ける。

本当の勇気や正義を
こどもに教えたい。

こどもの心を受け止める

こどもが何かを訴えてきたときに、
客観的事実として、「それは自業自得でしょ」と思われるときもある。
でも、
心理的事実は「つらい」のである。

それは「つらい」よね。自分が同じ立場でもつらく感じると思うよ。大変だったね。

客観的事実の前に心理的事実を受け止めたい。
つらさを受け止めた上で、
そんな思いは二度としたくないよね。どういうところに気をつければ、さけられそうだい?
と客観的事実を振り返させればいい。

単に「自業自得でしょ」と言う前に、
その子には、「つらいよね」と受け止めてくれる存在がいるのかどうかも考えたい。

「自業自得でしょ」と話を聞いてもらえないこどもは、次第に大人から離れる。
そして、そんなこどもの話に耳を傾け、甘い言葉で連れ去ろうとする悪い大人も多くいる。

こどもの心を受け止めよう!


一番つらいのは

昨日は二ノ田一座の公演。
児童虐待がテーマ。
講座受講の先生方のロールプレイも素晴らしかった。

講座を一緒に担当するT先生と二ノ田座長が
最後に生徒指導担当教諭と父親役とで即興でロールプレイを演じる。
虐待を止めたい先生と認めない父親という構図。

なんだかルパン対ホームズを思い出す。

「一番つらいのはお父さんですよね」というT先生のセリフには、「やられた」と思う。

今回タカシのダブル(主人公の本音)役を演じた。

あらためてこどもの気持ちによりそうことの難しさ、大切さを学んだ一日だった。


さあ、がんばるぞ!

本日は十勝教育研修センターで「教育相談」の講座を担当する2日目。
1日目で楽した分、ハードな内容。
午前中は講義。午後は二ノ田一座の公演、ダブル役で出演。

今月は我ながら、よくしゃべった。100人の先生にお話することとなった。

昔はよく、どもっていたのになあ。
人の目を見て話せなかったのになあ。

人は変わるものである。
いつの間にか、つかみのネタを考えている自分がこわい。


問題に立ち向かう力

人は様々な問題に対して
立ち向かう力を持っている。

それを前提としたカウンセリング理論もある。

こどもは今抱えている問題に対して
立ち向かう力を持っている。

そう無条件に信じること自体が
とてつもなく大きな力であり、希望でもある。


作家の五木寛之さんは、うつ状態になったとき、

「うれしかった」

で最後の一行をしめくくる日記をつけつづけた。
その「歓びノート」でうつ状態が改善したという。

その後、「かなしかった」でしめくくる「悲しみノート」や
「ありがたかった」で結ぶ「あんがとノート」で、
その後に訪れるうつ状態から脱出したという。

悲しみノートはうつに対して逆効果のような気もするが、
心が解放されて、そのときの五木さんには
効果があったという。

青年には「歓びノート」をすすめている。


やはり、人間には、問題に立ち向かう力がある。
そう思えてくる。


大人が
「この子を何とかしなくては」
とあせるだけではなく、
「この子の中に問題を解決する力が眠っているんだ」
と思うことも大切だ。



不愉快な会話パターンから脱出する

子 おれは馬鹿なんだよ
父 いやお前は馬鹿なんかじゃないよ
子 どうせ馬鹿に決まっているよ
父 そうじゃない。この前の国語のテストはなかなかよかったじゃないか
子 平均よりずっと下だよ。どうせ、やっても無駄なんだ
父 そんなことはない。まだ少し努力が足りないんだ
子 馬鹿は努力しても無駄さ
父 あきらめたら、そこで終わりだよ
子 馬鹿は何やっても、馬鹿なんだよ
父 お前は馬鹿じゃないって言っているだろ。馬鹿者。

こんなやりとりしたことはありませんか。
お互いに後味の悪さを感じる、きまったパターンで終わる会話。(交流分析で言うゲーム)

気づかずにはまってしまうパターン。
まずは、気づくことが大切。そして相手のペースや土俵に乗らずに、「あなたはどうしたいの?」という問いかけが大切。

子 おれは馬鹿なんだよ
父 どうして、そう思うんだい
子 テストの点数見れば、誰でもそう思うよ
父 もっと、いい点数がとりたかったんだね
子 そりゃそうだよ。でも、どうせ、やっても無駄なんだ
父 それで、どうしたいんだい
子 そりゃあ、点数を上げたいけど、馬鹿は努力しても無駄さ
父 これまでに努力してもなかなか報われなかったのかな
子 そうやっぱり、馬鹿なんだよ

なかなかパターンから抜け出すのは難しい。

父 馬鹿だとは思わないけど、どうせなら、あきらめる馬鹿とあきらめない馬鹿なら、どっちがいい。

あきらめない馬鹿と答えたら
父 どうして、そう思うの
子 なんとなく
父 やっぱり、あきらめない姿って、かっこいいよね。馬鹿かどうかは問題じゃなくて、かっこよく生きるのは素敵なことだよ。きっとできると思うよ
子 そうかな、まあ、やってみようかな
父 気持ちを聞かせてくれてありがとう。どうなったか、また今度教えて。

あきらめる馬鹿と答えたら
父 そうだよね。苦手は避けて、自分の得意分野に力を注ぐ方法もあるよね
子 でも得意なこともないし
父 苦手じゃなくて、好きになれそうなことに取り組んでみると、自分に自信が出るかもね。自分で見つけられそうかい
子 そうだね、まあ、やってみようかな
父 気持ちを聞かせてくれてありがとう。どうなったか、また今度教えて。



なんて、うまくは、いかないことが多いはず。
ぐるぐると同じところをまわりはじめたら、相手の気持ちを確認して
不愉快にならないように切り上げることも大切。



人間関係づくり

昨日は、十勝鶴陵会(教育大釧路校の同窓会)の「鶴陵研修の日」の教諭部会に講師として呼ばれる。
昨年に引き続き2年目。
運営の先生、参加された先生の前向きな雰囲気にふれ清々しい気持ちになる。

前半は「人間関係づくり」をテーマに模擬授業。この授業は、3月に埼玉師範塾の講演で聞いた占部賢志先生の「長州ファイブ」の話がヒントになっている。(それにしても占部先生の膨大な知識に裏打ちされた切れ味するどい語り口は素晴らしかった。)

今のこどもは、昔と違い、人間関係が希薄な中、育っている。つきあいのスキルは未熟になるのも当然だ。それは大人が教えなくてはならない。
大人が自然に覚えたもの、なんとなく身につけたものを、こどもに教えるのは難しい。自分たちが習っていないからである。

しかし、こどもに必要なことは何だろう。どうやって伝えればいいだろう。
人間関係から離れ、独りそれを考える。
そんなことを考える時間も悪くない。



舛田光洋さん

札幌で、そうじ力の舛田光洋さんのセミナーに参加する。
舛田さんが担任の先生で、受講生が学級の生徒といった雰囲気。

舛田さんは、ご存じ「そうじ力」でシリーズ200万部突破したベストセラー作家である。
夢をかなえた人は、人の夢を否定せず、それを応援しようとする。
受講生の発言を丁寧にうけとめ、やさしくアドバイスを返す姿は、
教師として見習いたいと素直に思えた。

素敵なセミナーに参加できて、幸せな気分になる。


実は舛田さんは、昨年我が家に遊びに来てくれたことがある。

その際はこども5人を総動員して大掃除をした。
なにしろそうじ力の舛田さんが家に来るのである。

本の片岡鶴太郎さんと対談しているページを見せると、こどもたちのテンションは上がる。
何せ片岡鶴太郎さんは、よく行く電気屋(100満ボルト)のメインキャラクターで、ポスターで見かける人である。

そうじをするこども同士の会話が楽しい。

そうじ力の人はきっと目がいいから、その汚れに気が付くよ。(二男)
さらわれるよ。(長女)

なんだか、舛田さんのキャラクターがこどもたちの中で妙なものになっている。
あわてて介入する。

いやいや、そんな人じゃなくて、夢をかなえる人なんだよ。

???
ますますこどもは混乱する。


当日舛田さんのいるリビングにそっと顔を出したこどもたちの表情は、
まるでサンタクロースを探しにきたこどものようで、
あわてて、戻っていく後ろ姿は、まるで、なまはげを見たこどものようであった。

いったい、どんな舛田さん像を描いていたのだろう。
こどもたちが大きくなったら聞いてみたい。