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こどもの心を守ろう!!ブログ
こどもを責めないでください。 そのことをきちんと教わっていないのですから。 親を責めないでください。 誰よりも苦しんでいるのですから。 教育、子育てを応援するブログ。

プロフィール

千葉孝司

Author:千葉孝司
ピンクシャツデーとかち実行委員会
発起人代表
十勝ライフスキル教育研究会代表
著書
教師力ハンドブックシリーズ「不登校指導入門」明治図書2014
「いじめは絶対ゆるさない 現場での対応から予防まで」学事出版 2013
「先生と親に贈る いじめ・不登校解決のメッセージ」学事出版2007
共著
教師力シリーズ「THE説得~生徒指導編」「THE説得~学級指導編」明治図書2015
メディア出演 TBSニュース23 等



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不登校を防ぐ子育て2

不登校を防ぐ子育て第二条
「自分は素晴らしいという自信を与える」

前回は「世界が素晴らしいという価値観を与える」
世界が素晴らしくないのなら、そこに出ていく意味を見つけにくいから。

「こんな腐った世の中なら出て行っても仕方がない」
ひきこもった青年の中には、そう世の中を批判し続ける者も多くいる。
でも世の中に出ていけない自分を正当化しているだけで、本当は自分に自信がないのかもしれない。

世界が素晴らしくても、自分が素晴らしくないのなら、
気おくれして出ていくことが出来ない。

だから
自分は素晴らしいという自己イメージが大切だ。

自己イメージは
周りからかけられる言葉で形成される。

買い物の場面で幼児が「あれ買って」と駄々をこねる時、
「しつこい子だね(怒)」と言い続ければ、「自分はしつこい」という自己イメージが出来て、「潔くあきらめよう」という考えにつながってしまう。
ひょっとすると勉強などの苦手な場面で「潔くあきらめよう」という思考が働くかもしれない。

「粘り強いね。よっぽど欲しかったんだね。でも欲しい時に欲しいだけ買うことは出来ないんだよね。どうしたらいいか、家で一緒に考えようね。名案が浮かんだら買えるかもしれないよ(笑)」と言えば、「粘り強い」という自己イメージになるかもしれない。
苦手な場面でも「あなたは粘り強いんだから、もう少し粘ってみなさい」と親は言うことが出来る。

親が意識して素晴らしさを見つけ伝えていくことが大切だ。

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不登校を防ぐ子育て1

不登校を防ぐ子育て第一条
「世界は素晴らしいという価値観を与える」

もちろん手放しで、そう言える世の中ではない。
犯罪や事故等、危険なこともたくさんある。
知識として、身を守るために伝えなくてはならないこともある。
世の中には残念ながら悪人と呼ばれる人もいる。
しかしそれだけを伝えるのなら世の中の反面しか伝えていない。

世の中には素晴らしい人や
素晴らしい出来事はたくさんある。
そんな人々や出来事を子どもに伝えていこう。

家の外が危険や恐怖に満ちた世界なら
不安の強い子は外に出られなくなってしまう。

飛行機の墜落事故で亡くなる確率は
落雷事故で亡くなる確率より低いという。

たしかに飛行機事故のニュースは耳にする。
そのたびに、やはり世界は恐ろしいところだと不安になるかもしれない。
「ああ、やはり飛行機に乗らなくてよかった」と安堵するかもしれない。
しかし飛行機に乗ることのメリット、デメリット、危険性を
冷静に考えてみよう。
乗らないことによって失うものもあるはずだ。

だから
世界は素晴らしいということを伝えよう。
そして素晴らしい出会いが待っていることを伝えよう。




温める

非行型でない不登校の子には
言い聞かせたり、言い含めたりしても
無駄なんだ。
1対1の人間として
温めるしかないんだ。
そうすると必ず動き出す。
8年やって、やっとわかった。

今日聞いた、尊敬する、ある訪問相談員の方の言葉。

やはりそうかと思う。
寄り添い、温める。
それしかできない。
それが一番。
不登校対応の基本なのだと思う。



心のエネルギーをためよう

心にもエネルギーがある。
自分に訊いてみるとわかる。

おーい、心よ。
今のエネルギーは満タンで100リットルだとしたら、どのくらいですか?



60です。
とか
満タンです。
とか
30です。
とか・・・。

そんな答えが返ってくる。

不登校のこどもは、心の燃費が悪い場合が多い。
エネルギーが減りやすいのである。

心のエネルギーをためるには、

まず安心させること。
今のままでもいいんだよ。大丈夫だよ。

次に楽しい体験をすること。
最初は一人で、次は誰かと一緒に。

そして自分を認められるようにする。
存在に感謝する。ささやかなことを褒める。
自分で自分を褒められるようにする。

すると心のエネルギーは次第にたまってくる。



不安の連鎖を止める

不登校になりかけのこどもは
集団に対して不安を感じる。

不安を回避するために
集団から離れる。

一時的な安定は得られても
学校に行っていないことが更なる不安を生む。

その結果、ますます集団に戻れなくなる。
そして自分自身に対して強い不安や拒否感を持つ。

小さな不安でも、持続すると
雪だるまのように大きくふくらんでいく。
その過程で親の不安も加わり、ますます雪だるまはふくらむ。
やがて不安におしつぶされ、自分では身動きができなくなる。
そして自分を守るため、何も感じないようになっていく。

だから不安の連鎖を断ち切る。
こどもの感じ方を否定しないで受け入れる。


学校に行けないことはつらいよね。夏休みで行かないのとは違うもんね。
みんなにどう思われるかとか、世の中に置いていかれるんじゃないかとか、
将来どうなっちゃうのかなとか、色々と不安になるよね。
でも今の状況は無駄じゃないし、意味があることなんだよね。
その意味を一緒に見つけられたらいいね。
きっと大丈夫だよ。

そうこどもに伝えるためには
理解と覚悟が必要だ。